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Vol. 238 Hybrid Fabric

寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

当店では、2026年の春夏物のバンチサンプルの入荷が始まりました。
今の段階では、総合的なコレクションを展開する、イタリアや英国のメーカーやウールマーチャントのバンチサンプルが手元に届いています。
秋冬物に比べると機能的な性能が期待される春夏物、さらに、地域や個人によって「涼しさ」「軽さ」「しわの寄りにくさ」など求める性能が違うため、各社、工夫を凝らした進化が進んでいます。
但し、全世界的に、以前に比べて夏にスーツやジャケットを着用しなくてはならない場面がかなり減少しているため、春や秋にも長期間着用できることも重要な要素となっています。
その中で、ハイブリットな素材がかなり増えています。
複数の素材のミックスによって、それぞれの欠点を補いながらさらにそれぞれの素材の持つ特徴を押し出すことにより、長い期間、心地よく着用できることを目指しています。
我々に届くバンチサンプルの状態では、生地の混率や重さはわかるのですが、あいにく、構造についての詳細は分かりません。
素材のミックスには、
混紡(異素材を原毛やトップの状態で混ぜ合わせて糸を紡ぐ)
交燃(異なった単一素材の単糸どうしを撚り合わせて一本の糸を作る)
交織(単一素材の糸で異素材のものを経糸、緯糸に使用し、複合素材の生地を作る)
などがありますが、もちろん、これらをミックスしているものも多くあります。

素材としては、
ウール(しわの寄りにくさ、吸湿性)、シルク(軽量、清涼感、光沢感)、リネン(通気性、清涼感)などが中心となり、近年、「三者混」と呼ばれ様々な生地が紹介されましたが、昨今はさらにさまざまな素材に拡大し、Bamboo(パルプの代わりに「竹」素材を使用した再生繊維)やコットンも多く使用されています。
20年近く前に初めて、ウール/シルク/リネンの三者混がロロ・ピアーナより発表されて以来、確実に進歩していますね。

それぞれの素材の混率や重さ、さらに肌触りなどを実際にお試しいただければ幸いです。

いずれにせよ、これらは春夏秋のスリーシーズン、すなわち3月ごろから10月までご着用が可能な便利な素材となります。
例えば、ウール/シルク/リネンのジャケット生地でしたら、春先はウールが強調されて温かみのある印象、夏はリネンやシルクが強調されて涼し気な印象となる便利な素材です。

画像の素材はすべてバンチサンプルが当店にありますので、一度お試しください。



Drapers  “Golden Selection”  55% Linen  25% Silk  20% Cotton  280g


   

 


Loropiana  “Proposte Giacche”  70% Wool  15% Cotton  11% Silk  4% Linen  280g


Loropiana  “Proposte Giacche”  49% Wool  30% Silk  21% Linen  240g

 


Loropiana  “Proposte Giacche”  68% Wool  20% Silk  12% Linen  250g(無地のコレクション)


Dormeuil  “Naturals”  35% Wool  22% Bamboo  22% Silk  20% Linen  230/250g

 


Dormeuil  “Naturals”  60% Wool  40% Linen  235/255g

 


Dormeuil  “Naturals”  55% Wool  45% Silk  230/250g


Loropiana  “Proposte Abiti”  71% Wool  15% Silk  14% Linen  250g(珍しい三者混のスーツ生地)

 

(おわり)

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